街には固有の記憶があります。その記憶を愛しみ守り続けるとき、私たちの街は、独自の個性を持った文化が根付く、風格ある街となるでしょう。
近代は軍需産業の街として発展をし、空襲によって大きな被害を受けながら、県下有数の商業都市として再生した私たちの街。
旧横浜ゴム平塚製造所記念館は、日本火薬製造株式会社の支配人執務室として明治時代に建設されて以来ずっと、私たちの街の歴史に存在し続けてきました。記念館は近代平塚の街の記憶を象徴します。
今、記念館が市民共有の財産として私たちに委ねられました。
私たちは記念館を大切に保存し、この街の記憶を過去から未来へと繋いでいきたいと思います。そして、私たちはこれからこの建物を舞台に、平和を愛し、安らぎに溢れ、豊かで活き活きとした市民文化を持つ、新しい街の記憶を築いていきたいと思います。
一 建物を恒久的に保存し、歴史と文化財的価値を紹介する歴史資料として活用します。
一 平和を願うメモリアルとして活用します。
一 文化・芸術の発信地として活用します。
一 安らぎと憩いの時空として活用します。
一 多彩な交流の交差点として活用します。
一 まちづくりの一助となるよう活用します。
一 真に利用しやすい施設を目指し、市民の力で運営します。
一 そして、平塚の新しいシンボルとします。
「旧横浜ゴム平塚製造所記念館活用方法の提案“ワークショップのまとめ”」より抜粋
平塚市教育委員会 社会教育課 文化財保護担当
旧横浜ゴム平塚製造所記念館ワークショップ
平成17年 編集・発行